【カイタイ新書】 中川悠著

どうやって「何度も買いたい!」を作るのか?

 

中川悠著 【カイタイ新書】

(1800円+税)

【カイタイ新書】 を買った背景

先輩が仲間の方と開発したロールケーキの、販売の手伝いをさせていただきました。

前職では”どうやって売るか?”や”店づくり”を経験してきましたが、今回の課題は“売れる”です。勝手に売れる仕組みをどうやって作るのかを学ぶためにこの本を購入しました。


この本には

売れ続ける商品をどのように作ったらいいのか?その仕組みづくりの手順が書かれています。

著者“中川悠”さんは2017年にヒット習慣メーカーズを立ち上げ、顧客の習慣化による事業成長の仕組みづくりを実践されています。

 


CHAPTER1 Introduction

単発的なマーケティングから、「持続的なマーケティング」の時代へ

結論:マーケティングは「習慣化」の時代になった

理由①人口減少により消費が減少

⇒よって、一人当たりの生涯支払額(LTV:Life Time Value)を高めることが必要

理由②アフターデジタル社会へと変化

⇒よって、顧客接点を増やし、「行動」の先読みが可能となった

理由③情報過多による買い物ストレス

⇒よって、「継続購入」の追い風になっている

 

持続的なマーケティングの3つのポイント

①新規獲得ではなく継続利用に注力する

②単発の仕掛けではなく売れ続ける「仕組み」をつくる

③イメージよりも行動を変える

ここから生活者の「習慣化」を促すことが、持続的なマーケティングの実現に必要

⇒広告で商品を伝えるのではなく、商品を使った「新しい習慣」をいかに世の中に提案するか

 


CHAPTER2 Method

「習慣化」とは?

結論:3ステップで習慣4分類にアプローチする商品をつくる

商品の機能・見た目・購入方法・利用方法の視点で考える

習慣の4分類(縦軸:ポジティブ⇔ネガティブ、横軸:理性的⇔本能的)

成長の習慣(ポジティブ×理性的)

不満解消の習慣(ネガティブ×理性的)

快楽の習慣(ポジティブ×本能的)

不快解消の習慣(ネガティブ×本能的)

 

3ステップで商品サービスを作る手順(PACフレーム)

習慣を予測する(CHAPTER3)

習慣を設計する(CHAPTER4)

習慣を広げる(CHAPTER5)

 


(CHAPTER3)Prediction

習慣を予測する

結論:これからトレンドになる習慣を探し、潜在ニーズを探る

習慣にはこれからトレンドになり成長していくもの(兆し習慣)と、衰退していくもの(衰退習慣)の2つがある。

兆し習慣のあぶり出し作業

1,4点からあぶり出す

・海外起点

・ビジネスモデル起点

・テクノロジー起点

・生活者起点

2,3つの視点であぶり出す

・小カテゴリー

・大カテゴリー

・ライフスタイル

3,継続して観察する

あぶり出した兆し習慣の深掘り作業(習慣インサイト)

単に兆し習慣を探すだけでなく、その習慣の潜在ニーズを把握するために観察調査を行う

・対象を一人に絞って時系列で観察

・SNSで観察

・現場(店頭)観察

・ビッグデータで観察

観察したものをグルーピングし、潜在ニーズの本質を探す

 


(CHAPTER4)Addiction

習慣を設計する

結論:コンセプト・ループ・アクションの3ステップで習慣を設計する

1,習慣化コンセプト:商品の大きな方向性を決める

ニーズ・自社らしさ・新規性が重なる部分が”強い”習慣化コンセプト

2,習慣化ループ:ターゲットに継続的にしてほしい行動を設計する

ループの4要素(きっかけ、ルーチン、触媒、報酬)を具体的に決める

きっかけ:どんな行動からルーチンが始まるか

ルーチン:どんな行動を継続させるか

触媒:ついついやってしまう中毒性を組み込む

報酬:”習慣の4分類”と連動(成長の報酬、不満解消の報酬、快楽の報酬、不快解消の報酬)

3,習慣化4Pアクション:Product,Place,Price,Promotionの視点で検討

Product:商品やサービス自体を変える

Place:価格を変える

Price:売る場所を変える

Promotion:広告活動を変える

習慣設計力を磨くトレーニング:デコンストラクション

 


(CHAPTER5)Addiction2

「触媒」の魔力

結論:「ついついスイッチ」を意図的に組み込み動物脳を刺激する

人間は潜在意識で動いている

「人間脳」から「動物脳」への移行が習慣化

触媒を組み込む方法

・原材料に触媒を組み込む

・デジタル演出で触媒を組み込む

・パッケージに触媒を組み込む

・提供方法に触媒を組み込む

・ネーミングに触媒を組み込む

5つの法則を利用し触媒を組み込む

・ダム型の触媒は成長の習慣に

・セレモニー型の触媒は不満解消の習慣に

・アナログ化型の触媒は不満解消の習慣に

・ミント型の触媒は快楽の習慣と不快解消の習慣に

・コンフォート型の触媒は快楽の習慣と不快解消の習慣に

五感を強く刺激すると「記憶」に残る

 


(CHAPTER6)Conversation

習慣を広げる

結論:局所的に攻めた後にマスへ広げる

1,「1→10」局所的に攻めるコミュニケーションで習慣を実践してくれるファンを獲得

体験のリッチ化

「量」より「質」の発想で味方を探す

局地的ブームをつくり人気だという事実をつくる

売り場を変えて新習慣の文脈を理解しやすくする

習慣に新しい名前をつける

生活者を習慣づくりに巻き込む

ロゴマークをつくる

 

2,「10→100」マスへ広げるコミュニケーションを実践

「対立構造」をつくり議論を生む

「生活者視点」と「社会視点」で発見のあるデータをつくる

フィールドを広げ記事にする

表彰することで関わる人や団体からスターをつくる

「社会記号」をつけてもらう

「社会的意義」を持ち他企業の賛同を得る

 


(CHAPTER7)Training

実践PACワークショップ

結論:PACワークショップを実践し身につける

Week1:兆し習慣を探す①

Week2:兆し習慣を探す②

Week3:ターゲットを規定する

Week4:習慣化コンセプトをつくる①

Week5:習慣化コンセプトをつくる②

Week6:投票で習慣化コンセプトを絞る

Week7:習慣化コンセプトを具現化する①

Week8:習慣化コンセプトを具現化する②

Week9:商品に落とし込む①

Week10:商品に落とし込む②

Week11:拡散方法を考える

Week12:調査で検証する